外国人が日本で整備士になるには?
日本は世界の中でも高い自動車技術を持っているため、海外から日本の技術を得ようと、自動車整備士を目指している外国人も多いのではないでしょうか。
外国人が日本で整備士として働くためには、他の職業と同じく在留資格が必要です。在留資格なしで働くと不法就労となり、自国へ強制送還される上、日本への再入国が制限される可能性があります。
また、外国人であっても、自動車整備士として働くためには日本の整備士資格が必要です。自動車整備士の資格を取得するには、国土交通省が実施している自動車整備士の技能検定試験を受けなければなりません。
外国人技能実習制度を使って働く
外国人技能実習制度とは、日本で培われた技能や知識を外国人を通して開発途上国などへ伝え、開発途上国の発展を担う人づくりに貢献するための制度です。
技能実習生が帰国した後の産業発展への貢献だけでなく、実習実施機関等にとっては外国企業との関係強化、経営の国際化、社内の活性化などの効果が期待できます。
受け入れる方式としては、企業が単独で行っているケースや監理団体が行っているケースがあり、この制度を利用して自動車整備士を目指し、資格を獲得している人もいます。
技能実習制度は廃止される?
技能実習制度は国際貢献のための制度ですが、人材不足を補う労働力として扱われてしまうなどの問題が多くあり、今後新たな制度へと移行していくことが決定しています。
新しく考えられている新制度は「育成就労制度」と呼ばれ、技術を海外に持って帰ってもらう目的ではなく、外国人に日本で長く働いてもらうためのものとなります。一定以上の日本語力は必要ですが、技能実習よりも長期的に日本で働きやすい制度となっていますので、永住を目指す方にはよりよい制度と言えるでしょう。
外国人が自動車整備士の資格を取得するには
ガソリンスタンドや整備工場のサービスとして行っているタイヤやエンジンオイルの交換などは、資格を持っていなくてもできる作業です。
しかし、タイヤ以外の足廻りに関わる部分や、エンジンを取り外して行う分解など自動車を分解修理するためには、国家資格である自動車整備士の資格が必要となります。自動車整備士の資格には、3級自動車整備士、2級自動車整備士、1級自動車整備士、特殊整備士などの資格があります。
自動車整備士の仕事をするとき、最低限必要となるのが3級の整備士資格です。3級自動車整備士を受験するためには、実務経験などの受験資格を満たさなければなりません。
試験では日本語の理解度も必要となり、1級の場合には口述による試験もあるため、さらに日本語の理解が求められます。
実際に働く際にも整備士同士のコミュニケーションやお客様への対応が発生するため、外国人が日本で自動車整備士として働くには、整備士としての資格獲得のほか日本語を理解する学力も必要になります。
日本語能力検定を受けるなどして自分の日本語能力を向上させておくと、整備士資格試験にも就職後にも役に立つでしょう。
最後に
以上、外国人は日本で自動車整備士として働けるかについてご紹介しました。この記事を読まれた方は、自動車整備士の年収を上げるための方法についても一読することをおすすめします。
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