自動車整備士資格の取得にかかる費用はいくら?
自動車整備士になるまでといっても、さまざまな選択肢があります。学校に通いながら目指す場合、工業高校の機械科や自動車科、自動車整備の専門学校などから選択することになるでしょう。
ただ、上記のような養成校に行かずとも実務試験だけで受験資格を満たすこともできます。自動車整備士の3級の受験資格を取得するためには、1年の実務経験が必要となります。2級となると、3級を取得後さらに3年の実務経験が必要です。その場合、かかる費用は参考書代や受験費用のみとなります。
加えて、整備振興会の行う自動車整備技術講習を受講することで実技試験を免除することができるため、合格率が上がります。参考までに、大阪府自動車整備振興会の整備技術講習の受講料は、一般の方の場合3級・2級ともに85240円です。(大阪府自動車整備振興会 令和6年度第1回自動車整備技術講習要項より引用)
養成校に入学する場合は、公立だと年間で20万円前後の費用がかかります。私立の場合は年間100万円前後の費用がかかり、コースとして多いのは2年間で2級を取得するコースですので、2年間専門学校に通うとすると40~200万円ほどかかると思っていいでしょう。
経済的に不安がある方は、実務経験を積んで資格取得にチャレンジすれば、最低限の費用で資格を取得できます。ただし、受験勉強をしつつ仕事もすることになるため、ハードルは高いです。
自動車整備士は大きく分けると1級、2級、3級と特殊整備士があります。一般的には、2級まで取得すればほとんどの整備が可能となるため、2級を取得して一人前とされます。1級を取得している人はそれほど多くなく、現状は1級と2級で仕事内容、年収ともにほとんど変わりません。しかし、電気自動車などの新技術をカバーするのは1級の範囲ですので、今後需要が増すことが予測されます。
奨学金や給付金はもらえる?
自動車整備の専門学校に通いたいと思うものの、費用の問題があるのなら、奨学金制度が利用できるところを選択するのも手段の一つです。
奨学金の貸与期間は在学する修業年限の終期までとなり、卒業後に返済していくことになります。日本学生支援機構奨学金制度、生活福祉資金貸付制度、新聞奨学生制度、教育ローンなどが利用可能です。
特待生制度がある学校も
学校によっては特待生制度が用意されている場合もあります。特待生制度は学業成績が優秀な学生に対し、授業料の一部・全額を免除とするものです。学校によって制度はさまざまであるため、募集人数などは異なり、中には60名もの特待生を募集するところもあります。
試験は主に、筆記試験や面接試験が行われます。筆記試験の合格者を対象として面接試験が行われることが多いです。試験の結果によってランク付けされ、免除される金額が決められています。
特待生制度の大部分は、経済的な理由で就学が困難である人を対象にしている制度であり、希望する学校の条件が該当しているかどうかをまずは確認した方がよいでしょう。中には、保護者向けの説明会において学費の相談を受け付けているところもあります。
国からの給付金はある?
一度社会人経験をしてから、改めて専門学校に通う場合、専門実践教育訓練給付金という給付金を国から受け取れる可能性があります。ただし、支給されるには条件があり、通う学校が厚生労働省から指定された訓練を行っているか、雇用保険の被保険者であった期間がどのくらいあるかなどによって決まります。
自分が条件を満たしているか、申請方法などが知りたい場合は、ハローワークで詳しい話を聞いてみましょう。
自動車整備士の専門学校に通うことによって、実技試験を免除できたり、実務経験を積んで受験するより早く2級自動車整備士の資格が取れたりするといったメリットがあります。学費はかかるものの、これから自動車整備士を目指すのであれば専門学校に通った方が近道になります。
最後に
以上、自動車整備士になるためにかかる費用について解説しました。この記事を読まれた方は、無資格・実務経験なしで自動車整備士になるには?詳しく解説!についても一読することをおすすめします。
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